モルドバ国医療サービス改善事業準備調査・詳細設計調査(第2年次)が始まります。

2013-08-09

モルドバ国医療サービス改善事業準備調査・詳細設計調査(第2年次)が始まります。

モルドバ共和国(以下「モ」国)では、従来政府の財政負担により無償で保健医療サービスを提供する体制を取っていましたが、1991年に旧ソ連から独立したことにより右体制が崩壊しました。そして、①過剰投資による非効率な医療サービス供給体制により国家経済への負担が増加し、②体制崩壊により個人への負担が増加するという問題が生じました。

現在の課題としては、①3次医療サービスの改革の遅延、②依然として高い個人負担費が挙げられます。「モ」国のGDPに占める医療費は12%と先進国並みに高く、未だ国家経済に占める医療費の割合が高いです。非感染症を中心とした先進国型の疾患構造に移行していること、また今後は人口動態の変化による高齢化が急速に進むことが予想されますから、3次医療・2次医療を中心とした医療サービスの更なる効率化のため病院の統廃合と拠点化を図ると共に、拠点病院における医療レベルの向上が課題となっています。特に、医療レベルの向上については、人材面では一定の医療技術水準は達成していることから、老朽化機材の更新と医療レベル向上へ向けた新規機材調達が喫緊の課題であります。医療費の個人負担については、公的健康保険制度の導入により負担額が減ってきているものの、保険料免税措置の範囲が広く、国庫からの補てんへの依存が高い状況にあります。既に免税措置の範囲見直しの必要性は指摘されており、引き続き制度の改革が求められています。

かかる状況下において、資金不足のため20年以上整備が行われていない、首都キシナウの「国立共和国病院」を始めとした今後とも拠点となることが想定される第三次医療施設などに対する最新機材の新規調達及び老朽化した医療機材の更新について、2012年4月、「モ」国政府より我が国に対してSTEPでの有償資金協力の要請が提出されました。

これを踏まえ、2012年9月から本調査のフェーズ1にあたる協力準備調査が実施され、「モ」国政府からの要請を踏まえ、当該事業の目的、概要、事業費、事業実施体制、運営・維持管理体制等、我が国有償資金協力事業として実施するための審査に必要な調査が行われました。本調査のフェーズ2にあたる詳細設計調査では、両国政府で合意された事業スコープについて、詳細設計を行い、事業実施計画の策定及び入札図書(案)の作成を行うことを目的とします。

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