ミャンマー国州・地域拠点病院整備情報収集・確認調査を行ってきました。

我が社では、2014年8月から一年間、国際協力機構(JICA)より、「ミャンマー国州・地域拠点病院整備情報収集・確認調査」業務を請け負っております。本調査では、ミャンマーの全国の州・地域の拠点病院の保健医療サービス、現有機材、施設設備の現状を調査するものであり、南部タニンダーリー地域メイッから、北部カチン州ミッチーナーまで全国津々浦々を回りました。

ミャンマーの病院は、施設の老地化や雨漏り、カビの発生などのほかにエレベーターやスロープが無く患者さんの移動が大変であるという課題があります。また、医療機材も不足していました。さらに、マラリアやデング熱等の感染症や交通外傷などの患者が年々増加しているにも関わらず、医療従事者数は不足しており、人員不足の中で多くの患者を取り扱わなくてはいけないという厳しい現状でした。

しかし、お話を伺った医師や看護師は、そのような状況下においても熱意をもって患者の診断や治療にあたり、向上心のある方々ばかりで大変感動しました。

ミャンマーは、2011年に長らく続いた軍事政権に終止符を打った国ですが、日本との国交関係は60年におよぶ親日国です。人口5千万人のうち、6割を占めるビルマ人の他、20以上の少数民族がおり、それぞれ固有の言語を持っています。

ミャンマー北部地方では、様々な少数民族の文化や人々の生活に触れ、さらに訪問した2月は、氷点下まで気温が下がることもあり、ミャンマー南部地方とは異なった風土を経験しました。

ミャンマー北部地方の気候は、果物や野菜などの作物に適した気候で、道中ではかんきつ類やイチゴなどの様々な果物が路上販売されており、我々もかわいらしい売り子さんに惹かれて購入しました。ミャンマーのイチゴは、ハウスで育てた日本のイチゴのような強い甘さはないものの、「昔の日本で取れた素朴なイチゴの味」でした。大自然で育った無添加の果物は、どれも美味で調査の疲れを癒してくれました!

今回の現地調査は、生真面目で、礼儀正しく、遠慮深いミャンマーの人々のおかげで、滞りなく実施することができました。ぜひもう一度訪れたい国のひとつになりました。

今後、本調査の結果が活用され、ミャンマーの州・地域拠点病院への支援が実施されることで、国内の医療サービス提供機能が向上することを切に願っております。