タジキスタン国 無償資金協力

 アッサローマ レイクンマ!!(現地での挨拶)

 母子保健施設医療機材・給排水改善計画で、タジキスタン共和国に来ました。ソ連崩壊(1991年)により独立国家となったタジキスタンは、北にキルギス、東に中国、南にアフガニスタン、西にウズベキスタンとの国境を有する内陸国です。

©google map

 国土の大部分は山岳地帯であり、雄大な景色を見ることができます。
 さて今回のタジキスタン訪問の目的は、「医療機材の供与」です。61種類の医療機器を7つの病院に供与しました。そのうちの一つ、首都にある第3産科病院をご紹介します。

 ここはタジキスタンにおいて、母子保健分野の高度な医療を提供する機関として位置づけられています。ですが、ソビエト時代からの老朽化した医療機器も多いという現状であり、その役割を十分に果たせているとは言えない状況でした。

第3産科病院

 そこで今回のプロジェクトでは、低出生体重児のための保育器・モニター、妊婦健診のための超音波診断装置、帝王切開を実施するための機器など、母子保健に関する様々な医療機器を供与しました。

低出生体重児のための保育器

 ただ機器を供与するだけではなく、機器のトレーニングも実施。トレーニング中は、メモを取り、実際に機器に触れるなど、みなさん真剣そのもの。中にはスマートフォンを活用し、動画を撮るスタッフもいました。そのスタッフは「わからないことが出てきたら、この動画を見ます!!」と笑顔。

研修を受けている医療従事者たち

 トレーニング後、数人にインタビューをしてみると、「今まで治療できなかった小さく生まれた子供を助けられる」「超音波検査により、妊婦健診が充実する」などの今後の健診・治療の充実に向けて、前向きな意見がありました。


乳児死亡率や妊産婦死亡率などが近隣諸国に比べて高いタジキスタン。今回供与された日本の医療機器が活躍し、安心・安全に出産、子育てできる環境が整うことを祈っています。