日本の病院へ視察に行ってきました!

こんにちは!

カイゼン研修チームの多田です。

 

5S活動(※1)やQCストーリー(※2)手法を“知識”として習得した研修員一同、

今度はそれらが日本の臨床現場でどのように実践されているのか、

どのように医療の安全と質向上に繋がっているのか、

各々自国でのカイゼン活動に取り入れられるアイデアがないか、

などについて探究するために、

佐久総合病院と愛媛県立中央病院へお邪魔しました!

 

【8月9日、佐久総合病院への視察】

バスが佐久総合病院入り口に入るや否や、小雨にも関わらず、

鷹野邦一先生がバスに駆け寄ってお出迎え下さりました。

鷹野先生からは、活力ある人・職場・人の輪づくりをテーマに、取り組まれている提供する医療・病院サービスの質のカイゼン活動についてご講義頂きました。

(活力ある人・職場・人の輪づくりに必要な要素とは?(鷹野先生))

さらに、ご講義の後の3箇所の部署視察を通して、研修員たちは、

職員がカイゼン活動を「楽しむ」様子、

職員一人ひとりがカイゼン活動を「自分ごと」として捉えて、

ひとりひとりが参加している様子、さらには、

カイゼン活動が個人活動ではなく組織の活動として取り組んでいる様子、

などが特に印象的だったようです。

(渡辺仁 統括院長(前列右から4番目)も駆けつけて下さりました!)

【8月10日、愛媛県立中央病院】

病院の会議室に到着するや否や、

設置されていたホワイトボードに張り出された“いつでも、誰でも、どこでもできる”カイゼン活動「ワンポイントカイゼン活動」に関するポスターに釘付けの研修員、「これは、グッドアイデアだ!」「これならできそう!」といった声が聞かれました。

(ワンポイントカイゼン事例に釘付け!「これならマラウイでもできるかも~!」)

部署視察前に名和由一郎先生(改推進本部長)からご講義をいただきました。

「医療におけるアクシデント・インシデントに対する対策は、個人だけではなく組織的な取り組みが必要かつ重要であること」、各国研修員が自国の日頃の取り組みの中で難しいと感じている「職員のカイゼン活動へのオーナーシップの育て方」、「5S活動のS4清潔(standardize)・S5躾(sustain)を普及・維持するために工夫されたPR活動」などについて学びました。

(中西徳彦 院長(前列右から5番目)からもご挨拶の言葉を頂戴しました!)

佐久総合病院の皆様、愛媛県立中央病院の皆様、

今回は、医療現場における日々の5S活動やカイゼン活動を学ばせていただく大変貴重な機会を頂き、ありがとうございました!

(視察旅行、楽しんでいただけましたでしょうか?さぁ、東京に帰りましょう!)

次回は、帰国後アクションプランの発表です!

研修員が本研修の学びの集大成として、自国の現状に合わせて直面している問題や課題を解決するためのアクションプランを作成します。

本研修コースでの学びを活かして、5S活動やカイゼン活動に関するどのような計画を立案するのか、我々カイゼン研修チーム一同楽しみです!

それではまた!

(※1)5S:5S-KAIZEN-TQMとは | 事業について – JICA

(※2)QCストーリー:品質管理(Quality Control:QC)における問題を解決するための進め方

JICA東京センターFacebookでも紹介されています(ログインしてから御覧ください):

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid0VXr6QYd1FUCvtMY57tij7KQ51TWapwg4LCwbR59fQjBxR8yZ2Zn1THhos1XwL67vl&id=100064373514122

JICA課題別研修「カイゼンを通じた保健医療サービスの質向上」が4日目を終えました!

こんにちは、町田です。

カイゼン研修の4日目が無事終わりました。

 

日々熱意のこもった講義や研修員の真剣な眼差しと姿勢に刺激をもらう日々です。

今回のブログでは、外部講師による講義の様子を紹介します。

研修2日目、JICA国際協力専門員 戸邉誠先生に「日本の保健医療システムの概要」をテーマに講義を頂きました。

戸邉先生のご講義の様子

研修員たちも日本の医療システムへの興味が尽きないのでしょう、次から次へと先生に質問が浴びせられました。日本における高齢者人口の増加、少子化、国民皆保険、、、込み入った質問にもその都度丁寧に回答いただきました。

 

研修3日目は、飯塚病院 特任副院長の安藤廣美先生に福岡よりお越しいただき、「病院運営・管理におけるTQMの導入と実践」というテーマで講義をして頂きました。

1930年代から始まり現在に至るQuality Managementの歴史、飯塚病院でのこれまでの取り組み等、研修員も熱心に聞き入っていました。5S-KAIZEN活動によってコストをかけずに注射薬の「ムダ」を削減した実例など、具体的な事例から研修員が学んだことは多かったのではないでしょうか。

安藤先生によるご講義の様子

4日目の研修では、国立医療科学院の種田憲一郎 先生による、「日本の医療事故報告制度と院内の取り組み」「安全管理・質向上のためのリーダーシップとチームワーク(チームSTEPPS)」の講義がありました。

「医療安全」は全世界を共通して非常に重要なトピックで、研修員の関心が高いトピックのひとつでした。彼らからの個別な質問やコメントに丁寧にご回答される姿がとても印象的でした。

研修員から種田先生への質問が次々と…

リーダーシップとチームワークについて学んでもらうためのグループ実習「チームの鎖」は大盛り上がりでした。講義だけでは伝わらない、「真のチームワークとはなにか」ということを楽しみながら研修員が体感して、さまざまな気づきを得てもらえたのではないかと思います。

しゃべらず、利き手も使わず、なるべく長いペーパーリングを作れ!!

完成した鎖を得意げに見せてくれましたが…1位は逃してしまいました(笑)

カイゼン研修はまだまだ続きますが、フジタプランニングのチーム一同、研修員にとても良い刺激を受けつつ日々取り組んでいます。

明日からはいよいよ、5S-KAIZEN-TQMアプローチの各論に入ります!

講義の合間の民族衣装ショット

実習で素晴らしいチームワークを発揮し、景品を手にする研修員と弊社の平間(景品は種田先生のご厚意でいただきました!種田先生、ありがとうございます!)

【JICA課題別研修】18カ国18名の研修員に向けた「カイゼンを通じた保健医療サービスの質向上」を開講しました

本コースは、2020年からの3年間、新型コロナウイルスまん延のため、オンライン配信のみの超短縮版で提供してきました。

今年はいよいよ日本での研修開催が再開できようになり、研修企画・運営チーム(宮本、町田、多田)は非常に気合いが入っています!

今年度の研修企画・運営チーム

 

今年は、大洋州、アジア、アフリカ地域の18カ国から保健医療従事者18名があつまり、研修初日から「医療の質や安全」などについて活発なディスカッションや意見交換がされています。

 

「危険予知トレーニング」の演習でファシリテーションをするスタッフ

朝のアイスブレイキング「日本語であいさつ」をするスタッフ

 

また、これまでのオンライン配信活動で培ったスキルも活用して、研修プログラムの一部を一般公開する「オンライン公開講義」、本コースの過去の修了生との情報共有やネットワーキングを図る「カイゼン・ウェブフォーラム」等も企画しています。

オンライン公開講座の第1回「医療の質向上のためのポジティブマインドセットと組織文化」(弊社の石島が講師を担当)には、さまざまな国から80名以上ものオンライン参加者があり、大盛況でした。

 

オンライン公開講座で講義をするスタッフ

研修員との集合写真(前列左から3番目:JICA東京センター田中所長)

 

引き続き、研修員の学び合いをサポートして、より良い研修を届けられるよう、チーム一同がんばります!

(宮本)