ベトナム国チョーライ日越友好病院整備事業が始まります。

2015-11-12

ベトナム国チョーライ日越友好病院整備事業が始まります。

国際協力機構(JICA)は、11月10日、ベトナム社会主義共和国政府との間で、「チョーライ日越友好病院整備事業」を対象として286億1,200万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。 ベトナムは、1990年代以降順調に経済成長を続けており、国家目標であった2010年までの低中所得国入りを達成するとともに、貧困率も低下しています(貧困率は1998年の37.4%から2010年には14.2%まで低下(注))。ベトナムが、引き続き持続的な経済成長を遂げるためには、インフラ整備を通じた投資環境の整備や、経済構造・行政制度の改革を通じたマクロ経済の安定化を図り、国際競争力を強化する必要があります。それと合わせて、経済発展と均衡のとれた社会開発を進めるため、気候変動の影響緩和・適応のほか、都市化に伴い悪化する公衆衛生環境の改善や、保健医療体制の強化といった、脆弱性への対応も必要です。 ベトナムの公的医療システムは、第一次(コミューン・郡レベル)、第二次(省レベル)、第三次(中央レベル)の三層構造となっており、上位病院は下位病院からの患者搬送を受け入れるだけでなく、下位病院に対する指導・支援の責任を有します。下位の病院で対応できない場合に上位の病院に患者を紹介するシステムとなっていますが、下位レベルの医療機関の信頼性は低く、都市部の第三次病院に過度に患者が集中し、その結果、サービスの質の低下や医療システム全体の機能不全が生じています。南部地域の拠点病院であるホーチミン市のチョーライ病院においても、病床稼働率が140%前後の状況が続いており、同様の問題が深刻化しています。 本事業は、ホーチミン市において、チョーライ病院の第2病院として、新たにチョーライ日越友好病院を建設することにより、第三次病院の病床数の拡充と過負荷の緩和、高度医療及び予防医療の推進、下位病院を含めた医療人材育成・研修の拠点機能の強化、病院の品質管理強化等を通じた医療サービスの向上を図り、ベトナムの保健医療システムの強化に寄与します。借款資金は、病院施設建設、医療機器・医療情報システムの整備及びコンサルティング・サービス等に充てられます。 本事業に対する円借款には、本邦技術活用条件(STEP)が適用され、本事業で導入される病院施設や医療機器等には日本の技術が活用される予定です。

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