モルドバ国医療機材維持管理改善プロジェクト

今年(2015年)の4月よりモルドバ共和国にて「モルドバ国医療機材維持管理改善プロジェクト」に係る業務を開始いたしました。モルドバ共和国では、非感染症を中心とする先進国型の疾病構造に移行しており、医療レベルの向上が求められております。またその一方で保健医療に係る財政支出の比率が既に高く、医療サービスの効率化も急務となっております。

本プロジェクトでは、医療サービスの効率化の一環として、モルドバ共和国全土に医療機材管理センター/ユニットを設置・機能させ、医療機材管理体制を構築することを最終的な目標とし、全国レベルの医療機材管理体制案の検討とパイロット医療施設内における医療機材維持管理体制作りを行います。

本プロジェクトにてパイロット医療施設となった5病院は、弊社がコンサルティングサービスを提供するJICA有償資金協力「医療サービス改善事業」にて多くの医療機器が導入されている施設となります。そのため本プロジェクトを通じて、日本の有償資金協力によって整備された機器がより長期間使用され、モルドバの人々の健康維持に貢献することが期待されます。

IMGP4844

パイロット病院の1つで、プロジェクトオフィスのある 共和国病院

IMGP4927

共和国病院内のプロジェクトオフィス

本プロジェクトの最初の活動として、半年毎にプロジェクトの進捗の確認を行う合同調整委員会(Joint Coordinate Committee、以下JCC)と、本プロジェクトに係る技術的助言を提供する技術委員会(Technical Committee、以下TC)を設立しました。5月22日に開催された第1回目のJCCにて本プロジェクトの業務計画(プロジェクトの内容)が承認され、その後5月25日に開催された第1回目のTCにて今年度実施が予定されているプロジェクト活動の具体的な内容についてモルドバ共和国保健省の方を中心とした参加者と協議を行いました。

IMGP4892

第1回合同調整委員会(JCC)の様子

Exif_JPEG_PICTURE

第1回技術委員会(TC)の様子

今後は、現在実施中の関連行政機関や全国の主要医療施設に対する医療機材管理の現状についてのインタビュー調査の結果を踏まえ、医療機材管理センター/ユニットの設置基準及び業務ガイドラインの素案を作成し、関係機関に提案する予定です。