モルドバ国災害医療管理体制強化にかかる情報収集・確認調査が始まります。
先行案件であるモルドバ国災害医療管理体制構築にかかる情報収集・確認調査において、災害時や緊急事態に対応可能な災害派遣医療チーム( Disaster Medical Assistance Tea、「DMAT」)を設立する必要性を確認し、DMAT活動要領(ガイドライン)の策定支援及びDMAT隊員養成のためのトレーナー養成研修を行いました。同調査終了後もモルドバでは国立病院前救急医療センター(National Centre for Pre-Hospital Emergency Care、「CNAMUP」)を中心にDMAT始動への準備が進められており、2024年12月には初の隊員養成研修が実施され、DMATガイドラインは保健省の承認待ちの状態です。加えて、DMAT訓練センターが開設予定であり、災害医療体制の整備は進められているものの、DMAT体制を確立し、災害時や緊急時に効果的な運用を行うためには、全体をとりまとめるDMAT事務局の設立、隊員養成・統括研修のカリキュラム作成、研修実施体制整備、災害拠点病院体制整備、災害時の医療情報の管理に対する更なる支援が必要です。
2025 年度に計2 回の外部有識者の調査団派遣を想定しています。主な調査目的は、招へい時の議論を踏まえつつ、日本の災害医療体制を念頭に、モルドバにおける現実的かつ効果的な実施体制を検討することです。具体的には、既存の実施体制や各関係機関の役割や状況・課題を詳細に調査し、モルドバ版災害医療体制の確立に向けてモルドバ側と共に議論します。
本調査は、上記の背景を踏まえ、モルドバにおける災害医療管理体制強化に関する具体的な課題を把握し、今後想定される事業の目的及び内容を検討するため情報収集及び分析検討を行うことを目的として実施します。