マラウイ共和国で5S-KAIZEN-TQM の指導者研修を開催

 

 

 

 

 

 

 

 

今年度、弊社では、マラウイ共和国(以下、「マラウイ」)へJICAが実施する病院運営改善プロジェクトに専門家を派遣し、5S-KAIZEN-TQM手法を用いた病院の運営改善の取り組みを支援しています。

去る11月13日から16日にかけて、同国保健省は5S-KAIZEN-TQMの普及と定着を目的に、5S指導者研修(Training Of Trainers、以下「TOT」)を首都リロングウェで開催しました。弊社は、既に派遣している2名の専門家に加え、もう1名、専門家を派遣し、支援しました。

研修の目的は、5S活動を既に実施している施設は、その活動をさらに強化すること、これから導入する施設については、施設内で5S導入研修を実施できる知識と技能を身に付けることです。本研修には、中央病院2施設、県病院8施設、ミッション系病院1施設、ヘルスセンター3施設と全国の14施設から27人が、ゾーン(地域)保健局から4人、また病院やヘルスセンターを配属先に活動する6人の青年海外協力隊が参加しました。さらに、本研修では、過去のTOT参加者、2名がファシリテーターとして参画し、ファシリテーターとしての知識、技能を向上する機会を設けました。

研修の開会式には、同国保健省の事務次官(Principle Secretary)とJICAマラウイ事務所次長が参列されました。

 

研修では、5Sのコンセプトや具体的な手法についての知識を身に付けてもらうための講義やグループ演習のほか、首都リロングウェから車で約1時間離れたドーワ県病院で実地演習を行いました。ドーワ県病院は、JICAが実施する「きれいな病院プログラム」*2 のパイロット施設に指定され、同国内でも先進的に5S-KAIZEN活動に取り組んでいます。参加者たちは、同病院の活動を視察するとともに、モニタリングと評価方法を学びました。

ドーワ県病院の5Sの取り組み

参加者たちは、それぞれの知識を深めるとともに、自身の施設での研修実施、活動強化に向けてのスキルアップを図ることができました。研修最後には、同国保健省看護局の副局長とJICAマラウイ事務所所長から修了証を誇らしげに受け取る参加者の姿が見られました。

今後は、研修後、参加施設でどのように活動を強化しているか、または5S活動を新たに導入しているか進捗を確認していくとともに、指導者研修のあり方を含め、国家的なガイドラインやマニュアルの策定に関する支援を行う予定です。

*1 主力事業「5S」をご覧ください。

*2「きれいな病院プログラム」は、アフリカ地域の15カ国を対象に、日本型品質管理手法(5S-KAIZEN-TQM)を活用して保健医療施設(病院)の経営管理の向上を目的に、2007年にJICAが開始したプログラムです。

 (投稿者:宮本、錦戸)